初めてのリフォーム入門|費用・流れ・注意点など基礎知識をわかりやすく解説
| | リフォーム
建物は、時間とともに劣化します。また家族構成やライフスタイルの変化によって、住まいに使いにくさを感じることもあるでしょう。そんなときは、リフォームを検討するタイミングです。
とはいえ初めてのリフォームでは、わからないことも多く、不安を感じる方も少なくありません。理想の住まいを実現するためには、まずリフォームの基本を押さえておきましょう。
今回は、リフォームの基本的な知識や費用の目安をご紹介します。満足度が高く、予算的にも無理のないリフォームの参考にしてください。
リフォームの基礎知識
住居のリフォームを考えたときには、まずリフォームの定義や種類、全体の流れを確認しておきましょう。基礎的な知識を知っておくことで、業者とのやり取りもスムーズに進みます。
リフォームの基礎知識をまとめました。
リフォームとは
リフォームとは、既存の住宅に対して修繕や改修を行い、建物の機能や性能を回復・向上させる工事のことです。老朽化した部分を新しくしたり、使いにくい間取りを変更したりする改修工事全般を指します。
リフォームが必要になる理由は、主に3つあります。
■経年劣化による修繕
外壁のひび割れや屋根の雨漏りなどを放置すると、より大きな問題に発展します。適切なタイミングでのメンテナンスが重要です。
■ライフスタイルの変化への対応
子どもの成長や独立、親との同居、在宅ワークの開始など、家族構成や暮らし方が変わると住まいに求める機能も変わります。
■住宅性能の向上
断熱性能を高めて光熱費を削減したり、耐震性を向上させて安全性を確保したりできます。
リフォームのメリットは、新築と比べて費用を抑えながら、住み慣れた場所で快適な暮らしを実現できることです。また既存の建物を活用することで、解体による廃棄物が減り、資源の有効活用にもつながります。
リフォームの種類
リフォームには、工事の規模や目的によってさまざまな種類があります。主なリフォームの種類は、以下のとおりです。
- 部分リフォーム
- フルリフォーム
- スケルトンリフォーム
部分リフォームは、特定の場所や設備を改修する工事です。「水廻りの設備を最新のものに交換したい」「2つの部屋を1つに繋げて対面キッチンにしたい」といった場合に適しています。
部分リフォームについては、こちらもご参照ください。
部分リフォームとは >>
フルリフォームは、住まい全体を大規模に改修する工事です。複数の箇所を同時に改修することで、住まい全体の性能を統一的に向上させられます。断熱性や耐震性を建物全体で高めることができ、配管や配線も全面的に更新できるため、将来の不具合を防ぎ、長期的な安心が得られます。
スケルトンリフォームは、建物の骨組みだけを残して内部をすべて解体し、間取りから設備まで一新する最も大規模なリフォームです。部分的なリフォームと比べて、間取りの自由度が非常に高く、壁を撤去して広いLDKを作ったり、水回りの位置を変更して動線を改善したりと、ライフスタイルに合わせた理想の空間を実現できます。
新築同様の住まいを、建て替えよりも低コストで実現できることが大きな魅力です。
リフォームの流れ
リフォームの大きな流れは、以下のとおりです。
①現地調査
まず、現地調査を行います。現地調査は、正確なリフォームプランの提案や見積書のために必要な作業です。
②リフォーム計画の相談
先に家族で話し合い、住まいの雰囲気や具体的な要望を出しておきましょう。その後、専門家と相談するとスムーズです。わからないことは積極的に質問し、理想の住まい像を明確にしていってください。
③打ち合わせ
建築会社との打ち合わせでは、ご要望と現地調査の結果をもとにリフォームプラン図が作成されます。プランの方向性がある程度まとまると、見積作成に入ります。
プランの内容や提示された見積金額を確認しながら、予算とのバランスや工事内容をすり合わせていきます。
また、この段階で実際に取り付ける設備や使用する内装材などをカタログやサンプルを見ながら選定します。必要に応じてサンプルを見せてもらったり、ショールームを訪問したりして、イメージのズレがないかどうか確認しましょう。
こうした打ち合わせを重ねることで、最終的なプランと見積を固めていきます。
④契約
最終プランと見積書、工事期間などが決定したら、工事契約を結びます。契約後に商品や資材の手配等が行われる流れです。
⑤施工
いよいよ工事の開始です。打ち合わせに沿って、工事が進みます。
⑥引渡し・アフターフォロー
工事完成後は、最終確認をします。同時に、導入した設備の使用法やお手入れ方法なども確認しましょう。
引き渡し後の不具合の相談先等も併せて確認してださい。
よくあるリフォーム施工事例
実際のリフォームでは、どのような工事が行われるのでしょうか。代表的な施工事例を見ていきましょう。
キッチンとリビングを一体化
キッチンとリビングを一体化するリフォームは、特に人気があります。壁付けキッチンを対面式に変更し、リビング・ダイニング・キッチンをつなげると、家族とのコミュニケーションが生まれやすい開放的な空間に。調理をしながら子どもの様子を見守れる、配膳や片付けがスムーズになるといったメリットもあります。
和室・洋室を変更する
畳をフローリングに変え、押入れをクローゼットに改修することで、ベッドや洋風家具が配置しやすくなります。逆に洋室の一部を畳の小あがりにする、といった変更もおすすめです。
子ども部屋を分ける、用途を変更する
子どもの人数に併せて部屋を分割するリフォームも定番の工事です。広い一室を間仕切り壁で分割し、それぞれにドアやクローゼット、照明、コンセントを設けることで、プライバシーを確保した個室が誕生します。
また、子どもが独立したあとであれば子供部屋を趣味や仕事部屋にしたり、セカンドリビングやゲストルームにするといった活用法もあります。
そのほか外壁や屋根を修繕したり、トイレやお風呂などの水回りのリフォーム、家全体の耐熱性能を高めたりして生活の快適性を向上させるリフォームもあります
リフォーム費用の目安
リフォーム費用は、工事の内容や範囲や使用する材料、住宅の状態などによって大きく異なります。大まかな目安は、以下のとおりです。
| リフォームの種類 | 費用の目安 ※仕様・規模により変わります |
| キッチンリフォーム | 80万円〜150万円 |
| 浴室リフォーム | 120万円〜150万円 |
| 外壁塗装 | 150万円程度 |
フルリフォーム スケルトンリフォーム |
1,500万円〜2,500万円 |
一般的に築年数が古い住居や、工事する部屋数が多い場合には、費用が高額になる傾向です。
予算を抑えるためには、優先順位をつけて段階的に進めるのがおすすめです。すべてを改修するのではなく、まずは緊急性の高い箇所からリフォームしていきましょう。大きな工事でも、既存の設備を活かしたり、工事箇所そのものを小さくしたりすることで、予算が抑えられる場合もあります。
また、補助金や助成金も上手に活用しましょう。耐震改修やバリアフリー化、省エネリフォームなどには、国や自治体の補助制度が用意されている場合があります。子育て世帯や二世帯同居では、さらに手厚い支援が受けられるかもしれません。自治体の窓口やインターネットで確認してみましょう。
リフォームで失敗しないために
住まいのリフォームは、生活の大きな変化。できれば失敗はしたくないですよね。
よくあるリフォームの失敗と対策は、以下のとおりです。
イメージと仕上がりが違う
施工業者とのすり合わせ不足が、大きな原因です。
写真や図面、サンプルなどを使って具体的にイメージを共有し、実物を確認しておきましょう。
予算をオーバーした
予算オーバーを防ぐために、契約前に見積書の内訳は、詳しく確認しておきましょう。また施工中、思わぬトラブルや不具合で、予算が増えることもありえます。
リフォーム時は、予備費を確保しておくとよいでしょう。
リフォーム後の住居の使い勝手が悪い
計画時に実際の生活動線を考慮しておかないと失敗の原因になります。
デザインだけでなく、日常的な使いやすさを重視して計画を立てましょう。
また施工後のメンテナンスも重要です。定期的な点検や清掃を行うことで、リフォームの効果を長く保つことができますよ。
リフォームの際の注意点
リフォーム施工中は、生活への影響も避けられません。特に大きな工事を行う場合には、工事中に住む場所も確保しておきましょう。
また水回りの工事では、キッチンや浴室が使えない期間が発生します。事前にスケジュールを確認し、代替手段の準備が必要です。施工中は近隣へも配慮し、工事開始前に挨拶を行って、トラブルを避ける工夫が必要です。
業者とのトラブルを避けるため、契約内容もよく確認しておきましょう。
なおリフォームでは、住宅ローンを利用することができます。住宅ローン控除が適用される場合もあるので、税制優遇措置についても調べておくと良いでしょう。
まとめ
リフォームを成功させる鍵は、しっかりした計画を立てること、信頼できる業者を選ぶことです。情報収集をしっかり行い、専門家と相談しながらリフォームをすすめることで、満足度の高い住まいが完成します。
香川県でリフォームをお考えなら、株式会社ヒカリにご相談ください。ヒカリのリフォームでは、住まわれる方がイメージしているものをはっきりとしたカタチに。そのうえで、デザイン性や生活スタイルに合わせ、断熱・耐震・介護のテーマを組み合わせたご提案をいたします。
初めてのリフォームも丁寧にサポートいたしますので、お気軽にお問い合わせくださいね。

大学卒業後、㈱ヒカリへ入社。住宅の現場監督として7年間、新築・リフォーム・リノベーション現場を経験。その後営業課・積算課を経て、現在は今までの経験を活かし住宅リノベーション・リフォームのプラン作成~積算業務を担当。31歳のときに1級建築施工管理技士、32歳のときに一級建築士を取得。
趣味は旅行で、夢は都道府県すべてに旅行すること。
住宅



