コラム

戸建てのスケルトンリノベーションとは?間取り・断熱・耐震まで再構築可能!


築30年、40年を超えた戸建て住宅は「修繕」や「建て替え」を検討する時期。部分的な修繕やリフォームでは根本的な問題が解決せず、数年後にまた別の箇所が傷んでくることもあります。
とはいえ、建て替えは費用が高額になるうえ、構造や地盤、建築規制によってはそもそも建て替えが難しいケースもあるかもしれません。
そこで注目されているのが、第三の選択肢「スケルトンリノベーション」です。間取りから設備まで一から再構築する大規模なリノベーションなら、建て替えよりも費用を抑えつつ、新築同様の住まいを実現できます。
今回は戸建てのスケルトンリノベーションを選択する場合のメリット・デメリット、費用と工期の目安や施工の流れをまとめました。戸建てのリノベーションを成功させるためのポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。

戸建てにおけるスケルトンリノベーションとは?

ライフスタイルや住む人が変わるタイミングで検討したい、戸建てのスケルトンリノベーション。建物の骨組みだけを残して、内部をすべて刷新する大規模なリノベーションです。
まずはスケルトンリノベーションの定義や工法、建て替えとの違いを見ていきましょう。

スケルトンリノベーションとは?

スケルトンリノベーションとは、柱・梁・屋根・基礎といった建物の骨組みだけを残して内部を解体し、一から住まいを再構築するリノベーションのことです。
通常のリフォームが設備の交換や内装の張り替えといった表層的な改修であるのに対し、スケルトンリノベーションは間取り・設備・内装・性能のすべてを新しくします。
外壁や屋根も必要に応じて刷新するので、見た目も性能も新築同様に生まれ変わるのが特徴です。

構造による工法の違い

戸建て住宅の構造には、主に木造、鉄骨造、RC造(鉄筋コンクリート造)があります。
木造軸組構法では柱と梁で建物を支えているので、耐力壁以外の壁は比較的自由に撤去できます。間取り変更の自由度が高く、スケルトンリノベーションにも適した構造です。
鉄骨造は、鉄骨の柱と梁で構造を支えます。木造より強度が高く、大きな空間を作りやすい一方で、断熱性能は低い傾向です。スケルトンリノベーション時に断熱改修を行うことで、より快適な住まいになります。
RC造(鉄筋コンクリート造)は、最も強固な構造です。耐久性が高く、遮音性にも優れています。構造壁が多いため、リノベーション時の間取り変更は、木造より自由度が低くなります。

建て替えとの比較

スケルトンリノベーションと建て替えには、いくつかの違いがあります。
一般的に、スケルトンリノベーションの方が建て替えより安く済みます。また工期もスケルトンリノベーションのほうが短い傾向です。
また建て替えでは最新の建築基準を満たした住宅となりますが、スケルトンリノベーションでも、耐震補強や断熱改修によって新築同等の性能を実現できます。一方で既存の構造を活かすため、愛着のある家の雰囲気を残せることも魅力です。
さらに建築基準法の改正によって現在の基準では建て替えができない既存不適格の住宅も、スケルトンリノベーションなら現状の規模を維持できるかもしれません。既存の建物を活かすスケルトンリノベーションは、資源の有効活用にもつながります。

スケルトンリノベーションのメリット

築30年以上の戸建てでは設備が寿命を迎えていることが多く、根本改修が必要です。
ここでは、スケルトンリノベーションで戸建てを改修するメリットをまとめました。

メリット①間取りを自由に見直せる

スケルトンリノベーションの大きなメリットのひとつは、間取りを自由に変更できることです。住居を骨組みだけの状態にするので、ほぼ制約なく理想の間取りを実現できます。
また構造上抜けない耐力壁や柱がある場合も、それを活かしたデザインにすることで、魅力的な空間を作れます。

メリット②耐震性能・断熱性能を新築レベルに向上できる

築30年以上の戸建ては、旧耐震基準で建てられています。現在の基準からすると耐震性能が不足しているのです。スケルトンリノベーションでは、構造がすべて見える状態になるので、徹底的な耐震補強が可能です。
また断熱材が薄い、あるいはほとんど入っていない場合でも、スケルトンリノベーションで最新の断熱材を施工したり、窓を高性能な樹脂サッシや複層ガラスに交換したりすることで、断熱性能を新築レベルに引き上げられます。

メリット③水回り配管・電気配線を全面更新できる

古い戸建ては、給排水管や電気配線が経年劣化していることも少なくありません。漏水や故障のリスクが高まっています。スケルトンリノベーションでは、これらの設備をすべて新しくすることで、今後も長く、安心して暮らせる住まいになります。
また、最新の省エネ設備の導入も可能です。高効率給湯器、節水型のキッチンや浴室、LED照明など、ランニングコストを抑える設備を取り入れることで、長期的な経済効果が期待できます。

戸建てスケルトンリノベーションのデメリットと注意点

メリットの多いスケルトンリノベーションですが、注意してほしい点もあります。
戸建てスケルトンリノベーションのデメリットを確認していきましょう。

デメリット①費用が高額になる

スケルトンリノベーションは、通常のリフォームと比べて費用が高額になります。解体費用や構造補強費用、設備・内装の全面更新費用など、多岐にわたる工事が必要になるからです。
予算を立てる際は、本体工事費だけでなく、仮住まい費用、引越し費用、家具・家電の購入費用なども考慮しましょう。

デメリット②工期が長い

スケルトンリノベーションでは必要な工程が多く、部分的なリフォームと比べて時間がかかります。
工期が長いということは、仮住まいの期間も長くなるということです。仮住まいの費用や引越しの手間などを考慮した上で、計画を立てる必要があります。
また天候や予期せぬトラブルによって、工期が延びる可能性もあります。余裕を持ったスケジュールを立て、工期の延長にも対応できるよう準備しておくことが大切です。

デメリット③解体後に問題が発覚するリスクも

スケルトンリノベーションでは、解体後に予想外の問題が見つかる可能性もあります。シロアリ被害や木材の腐朽、基礎のひび割れなど、壁や床を剥がして初めて問題が発覚する事例は少なくありません。
これらの問題を修繕するには、追加の費用と工期が必要になります。特に築年数が古い住宅ほど、構造の劣化が進んでいる可能性が高く、追加工事が発生しやすくなります。
事前調査を徹底することはもちろんですが、そのようなリスクがあることをあらかじめ理解して余裕を持ったスケジュールや予算配分をしておくと安心です。

戸建てのスケルトンリノベーションの費用と工期

戸建てのスケルトンリノベーションでは、家の状態や築年数、導入する設備によって、費用や工期に大きな差がでます。
ここでは一般的なスケルトンリノベーションの費用と工期を見てみましょう。

スケルトンリノベーションの費用の目安

戸建てのスケルトンリノベーションの一般的な費用の目安は、数百万から数千万円ほどです。
坪単価で考えると、数十万円程度が目安になります。建物が大きくなるほど、総額は増えます。
特に費用が大きくなるのは、基礎や構造に大きな問題が見つかった場合です。基礎の補強が必要な場合やシロアリ被害が広範囲に及ぶ場合は、構造材の交換をしなくてはいけません。
費用を抑えるには既存部分を活かしたり、設備や内装材のグレードを調整したりするほか、補助金や助成金を活用するのもおすすめです。

スケルトンリノベーションの工期の目安

戸建てのスケルトンリノベーションの工期は、一般的に3〜6ヶ月程度です。
外壁・屋根工事を行う場合は、さらに数月程度かかります。天候の影響を受けやすいため、雨の日が多いと工期が延びることがあります。
またスケルトンリノベーションの工事中、別途住む場所を探さなくてはいけません。引っ越し時期や居住環境なども検討しながら、余裕のある工期スケジュールを組みましょう。

戸建てスケルトンリノベーションの流れ

スケルトンリノベーションでは、実際の工事以外にも、業者との相談・ヒアリングから仮住まいへの引っ越しなどさまざまな工程があります。
戸建てスケルトンリノベーションの一般的な流れをまとめました。

①相談・ヒアリング

まずは専門家に相談し、現在の住まいの不満や理想の暮らしについてヒアリングを受けます。予算や工期の希望も伝え、スケルトンリノベーションが最適な選択肢かを相談しましょう。

②現地調査・診断

専門家が現地を訪問し、建物の状態を詳しく調査します。基礎の状態や構造材の劣化箇所などを確認します。床下や小屋裏も含めて、隠れた部分まで徹底的にチェックします。
調査結果をもとに、必要な補強や修繕の内容を再度相談します。

③設計・契約

調査結果と希望を踏まえて、具体的なリノベーションプラン図と見積書が作成されます。構造上の制約を踏まえながら、最適な設計を提案してもらいましょう。何度も打ち合わせを重ね、納得できるプランに仕上げていきます。
リノベーションプランが確定したら、見積書を確認し、契約を締結します。

④仮住まいへの引越し・解体工事

工事開始前に、仮住まいへ引越しをします。引っ越しが終わったら、解体工事が始まります。骨組みだけの状態で構造の状態を再度確認します。必要に応じて、追加の補修や計画の見直しが発生する場合もあります。

⑤構造補強・耐震工事

基礎の補強や耐力壁の増設、接合部への金物設置など、耐震性能を高める工事を行います。劣化した構造材の交換や修繕もこの段階で実施します。

⑥配管・配線・断熱工事

給排水管、ガス管、電気配線を全面的に更新します。同時に壁・床・天井に断熱材を施工し、窓を高性能なものに交換します。

⑦内装・設備工事

壁や天井の下地を作り、仕上げ材を施工します。床材を張り、建具を取り付けます。またキッチン、浴室、トイレ、洗面所などの設備を設置します。

⑧完成検査・引き渡し

工事が完了したら、施主立ち会いのもと、完成検査を行います。仕上がりに問題がないか、設備が正常に動作するかを確認します。気になる点があれば、修正を依頼します。
すべて確認できたら、引き渡しです。

スケルトンリノベーションを成功させるポイント

スケルトンリノベーションを成功させるポイントは、以下の3つです。

①徹底的な事前診断を行う
②性能向上を優先する
③経験豊富な建築士・施工会社に依頼する

スケルトンリノベーションを成功させるには、徹底した事前診断が重要です。初めに建物全体を丁寧にチェックすることで、解体後のトラブルを最小限に抑えられます。
またスケルトンリノベーションでは、デザインよりも先に耐震性能と断熱性能を固めましょう。見た目がどんなに美しくても、地震に弱かったり、気温の変化が激しかったりする住まいでは、快適に暮らせません。
まずは構造の安全性を確保し、次に断熱性能を高め、その上でデザインを考えるという順序で計画を立ててください。

戸建てスケルトンリノベーションなら株式会社ヒカリへ!

戸建てのスケルトンリノベーションは、築30年、40年を超えた住宅を新築同様に生まれ変わらせる、第三の選択肢です。柱・梁・基礎だけを残して内部をすべて解体し、間取りから設備まで一から再構築することで、現代の暮らしに合った快適な住まいを実現できます。
メリットは、間取りの自由な変更・耐震性能や断熱性能の強化・水回り配管・電気配線の全面更新が可能なことです。建て替えと比べて費用や工期の負担も少ないという利点もあります。
香川で戸建てのスケルトンリノベーションをお考えなら、株式会社ヒカリにご相談ください。理想の住まいにするためには、高度な専門知識と技術も必要です。経験豊富な建築士が多数在籍しており実績も豊富なので、住む方の生活やニーズにあった提案が可能です。これからの理想を形にする住まいづくりをお手伝いします。
まずは、お気軽にお問い合わせください。


AZUSA
監修一級建築士 AZUSA

大学卒業後、㈱ヒカリへ入社。住宅の現場監督として7年間、新築・リフォーム・リノベーション現場を経験。その後営業課・積算課を経て、現在は今までの経験を活かし住宅リノベーション・リフォームのプラン作成~積算業務を担当。31歳のときに1級建築施工管理技士、32歳のときに一級建築士を取得。
趣味は旅行で、夢は都道府県すべてに旅行すること。

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